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2005年12月09日(金)

今の株高本物?バブル?

株高が進んでいる.東証平均株価はみるみるうちに15,000円台だ.

日本経団連の奥田碩(ひろし)会長(トヨタ自動車会長)は

、「若干、日本全体がバブル期のような雰囲気になってきたとの感じを持っている」と語るとともに、マンションなどの耐震強度偽造問題などを引き合いに出して、「日本全体が金目当ての国になりつつある」と述べ、国民の間に「拝金主義的」な傾向が出始めたのではないかとの感想を述べた。
Fuji Sankei Business iより)

一方で市場関係者の多くは「バブル」とは見ていないらしい.

根拠は、企業業績からみた株価の水準だ。株価が1株あたりの利益の何倍にあたるかを示す株価収益率(PER)は、東証1部全体で22倍(連結、利益は今期予想ベース)で、世界の主要国平均の14倍とそれほど大きな隔たりがない。

 野村証券金融経済研究所の海津政信所長は「バブル期はPERが60倍前後にまで達していた。日本の金利水準を考えれば国際的にみても妥当な水準で、ミニバブルとさえ言えない」という。
asahi.comより)

しかし不安要素も.
「消費者物価指数が前年比でゼロ%以上上昇して、しかもそれが安定するまで量的緩和を続ける」というコミットメントの元,日銀が導入した量的緩和,来春には解除される可能性が高いと言われる.
それに対して,余計な政治的な思惑が抵抗勢力となる.

来年秋に小泉政権を引き継ぐ新政権は、翌年にすぐ参議院選挙の洗礼を受ける。そこで消費税論議が先行して国民の不評を買えば、選挙で敗北するリスクが大きい。消費税を引き上げるにしても、その前に資産売却や歳出削減などやるべきことをやって、国民の支持を得たい。その際、デフレ脱却を最優先として、日銀に超金融緩和の継続を求め、株価、地価など資産価格の上昇を狙い、名目成長率を押し上げておきたい。円資産への投資を企てる外国資本にとってもこれは都合がよい。
asahi.comより)

量的緩和の出口を見誤ると,バブル再来の危険もありそうだ.

投稿者 sanadas : 2005年12月 9日 00:04
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時刻: 2005年12月10日 08:11
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